抄録 | 世界男子ジュニア選手権大会, 金メダルの期待のかかる全日本ジュニア男子選手をめざす全日本ジュニア候補の14名を対象に3月, 12月に体力測定を実施し, 選手個々の1年間の縦断的変化をみるとともに, 全日本男子ジュニア選手と比較検討した結果は次のとおりであった。(1)1990年全日本男子ジュニア候補選手は, 3月全日本高校選抜時測定値と比較すると, ほぼ同様か, 明らかに優れた値であった。(2)全日本ジュニア男子選手と比較し, 胸囲, 握力, 背筋力, 垂直跳, ブロックジャンプ, 9m3往復走, 柔軟性テストでほぼ同様な値を示し, 身長, 体重, 指高, 体脂肪率, 除脂肪体重, 3回跳, スパイクジャンプ, 最高到達点, サイドステップでやや劣る値であった。(3)全日本ジュニア男子候補選手は, 高校3年生主体であり, シーズン終了から新チームのスタートまで約5ヶ月間のブランクがある。この時期の体力トレーニングが体力管理の点から大変重要である。今後は, 全日本ジュニア男子候補選手は, 筋重量を増加するため, 高いスピードのトレーニングとともに, トレーニング, 栄養, 休養の要素を合理的にセットし, 効果的な筋肉づくりを促進し, トレーニング効果を高める必要がある。 |